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[131] 岐路  投稿者:アメフラシ  投稿日:2013年10月04日 13:56:10  No.131001
I P:134.160.145.2
初めまして。私はバイオ系博士の最終学年ですが、進路について周囲に相談できる方がいないので、皆様の意見を聞かせてください。

博士課程進学当初は研究に対するモチベーションも高く、将来はアカデミアになる事を考えていました。しかし、その後、バイオ系ポスドクの悲惨な現状を目の当たりにした事、ラボの人間関係によってアカデミアに対して不信感を持った事、自分の能力に限界を感じた事から企業就職に切り替えて、就職活動を行いました。

しかし、教授が協力的でない事もあり、残念ながら、非常に苦戦した就職活動でした。

結果として、小さいながらも一社から研究職で内定を頂く事が出来ましたが、その会社は、自分の思い描いていた研究内容やキャリアパスとはほど遠く、思った様な仕事ができないのではないか、と感じています。

また、現在の研究での博士論文が今年度の修了を目指せばランクの落ちるジャーナルへの投稿となる事や、その研究で面白い結果がでた事から、今更ながら、アカデミアとしての基礎研究に対するモチベーションが高くなりつつあり、内定を断ってポスドクをする事も視野に入れて再考している最中です。

安定を求めて企業に就職するか、それとも自分の想いを優先して不安定なアカデミックポスト争奪争に身を投じるか、決めかねています。

もし同じ様な思いを持ちながらも企業就職された方や、
ポスドクになられた方がいらっしゃれば意見を聞かせて頂けませんでしょうか。



Re:岐路  投稿者:トリム  投稿日:2013年10月16日 09:13:41  No.131002
I P:49.129.182.239
私自身は、就職自体に関しては、アカデミックでの研究に大きな未練があったわけではないので、回答者としては適切ではないのかもしれませんが、読ませていただいての感想を書かせていただければと思っております。

まず、企業=安定、アカデミック=不安定

というわけでは必ずしもないと思います。

それなりに法令を順守する企業であれば、めったなことで解雇されたり、退職を迫られたりするということはないのかもしれませんが、必ずしもそのような企業ばかりではありません。

また、企業そのものが必ずしも安定とは限らず、その企業の属している業界やその企業の努力によって安定度は大きく変わるだろうと思います。

また、企業に入っても、個人の仕事が必ずしも安定したものになるとは限りません。例えば、慣れない分野の慣れないテーマに取り組むことになって、ご自身がこれまで蓄積してきた能力を全く活かせないという事態が生じないとは限りませんし、それによって、自信を失ってしまうということもあるかもしれません。

もちろん、アカデミックの場合は、仕事の選択も仕事がうまくいくかどうかも、それが個人に由来することかどうかはともかくとして個人の責任に帰される傾向があり、不安定であることは言うまでもないことかと思います。

小さな会社で研究職として内定を得られたということですが、それはどのような会社でしょうか?「博士」に対して過剰な期待をしておらず、ある程度の長い時間をかけて成長を見守るような姿勢をもっているようなところであれば、あるいは、そのようなところに行くのは長い目で見ればよい選択となる可能性もあるかと思います。しかしながら、「即戦力」を求められているようであれば、分野も異なるようですし、つぶされる可能性もあるかもしれません。

結局、自分が成長し続けることができそうか否かということが大切なのではないかと思います。アカデミックポストには任期がありますし、会社も本来は社員の面倒を見るものではないのではありませんし、永久に続くというものでもないわけですから。



Re:岐路  投稿者:通りすがり  投稿日:2013年10月29日 01:34:40  No.131003
I P:118.18.94.114
バイオ系の博士課程を修了し、専門を活かして企業で研究職として働いてます。

大変ですね。人生に大きく関わることで、悩みがつきないと思います。
いくつかコメントさせていただきます。

<最終的に、アカデミア以外での研究職を狙う場合>
・博士課程を通じて成長することが一番重要です。逆に言えば、論文の詳細なこだわりや、のせた雑誌の質は、アカデミア以外生きていく場合には、(直接的には)ほとんど意味はありません。私のまわりの同僚は、私のもってる実験技術、知識、目の前の課題に対する解決能力には興味はありますが、「学位論文で何を明らかにしたのか」には興味がない様子です。私自身は、周りの方の論文を一度はpdf開いてみてますが、会社では少数派です。
・博士の就職活動は、研究テーマのマッチングが重要です。会社の中にマッチングがよいテーマがあるのかないのか、その感覚はアメフラシさんが一番ご存知だと思います。今回内定辞退した場合は、ポスドクにて専門をかえない限り、ご希望のポストは日本の企業の中にはない可能性もあります。
・折衷案で、ポスドク→民間ですが、これは狭き門です。ポスドクで企業にとって欲しいテーマをやって成果をだすことが大事です。
・内定をもらった会社について。社風とか、お話しした人たちをみて、好感もてましたか? 好感をもてるなら、良い出会いなのかもしれません。あと、博士卒に内定を出した時点で、アメフラシさんにやって欲しい、適性がありそうな仕事があるのかもしれません。やってみれば案外楽しいかもしれません。(大学院の研究には、サンクコストの呪縛みたいな部分があるように思います。)

<アカデミアを目指す場合>
・研究をしたいなら、アカデミアが一番です。
・生き残る人は、「自分の好きな研究を先に進めること」に全てを捧げられ、モチベーションが途切れない人。欲が続く人。見栄っ張りな人。そんなイメージがあります。

研究を続けるには、勝ち続けるしか道がないのはどこでも一緒です。(電気とかIT以外の分野では)「研究すること」自体にリスクがあるように思います。

最後に魔法の言葉。「選択の善し悪しは、選択後の努力が決める。」
どちらを選ぶとがんばれそうか、考えてみてください。応援しております。



Re:岐路  投稿者:通りすがり2  投稿日:2013年10月30日 09:39:00  No.131004
I P:202.223.252.37
初めまして。生物系の博士課程を修了し、現在ポスドク一年目の者です。

私も進路選択の際には悩みました。
現在も、頻度は少なくなってきておりますが、自分の選択が正しかったのか顧みることがあります。

他の皆様が仰られているように、一概に企業=安定ではないと思いますが、
企業のほうが安定である可能性が高いこともまた事実であると思います。

よって仕事とは別次元の話で恐縮ですが、
もしアメフラシさんが将来ご結婚を考えられていたり、
あるいは既にご結婚されているのであれば、ポスドクという選択には大きなリスクが伴うのではないかと思われます。

一方で、自分の想いを優先することが可能な現在の環境は、大変恵まれたものであると思います。
そのチャンスを活かし、自分に賭けてみても良いのではないでしょうか。

以上、まとまりがなく申し訳ございませんでしたが、
いずれの進路を選ばれるにせよ、アメフラシさんの幸運をお祈りしております。



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