|
愛しさはすぐ近くに,ほんとうは居たのでした,冷たい両手で 貴方の頬を包み,長い旅を終えたような 静かな安らぎの中,ひとりを悼んで 少しだけ泣きました
全て世はこともなく 午後の陽射しあかるく,幸せの歌響き 雲雀の丘は光る,貴方と共に行こう この坂道を行こう,むせかえるほど薫る,若草を踏んで
果物のかたちをした,まあるい楽器のように 貴方が奏でるかなしみとよろこびが 私を洗い揺さぶり,いたみとなぐさめが今 貴方を愛せる,心をつくりました
なにかやさしいものが,確かにここにあって,幸せの歌う, 愛と希望のために,涙と贄(にえ)のために,眩しい夜と昼の はじまりを踏んで
|